Googleが6年ぶりに方針転換。モバイルの次は一体?

"Mobile First"

2010年2月17日にGoogleのCEOエリック・シュミット氏が語った開発方針である。2010年当時、世界のスマートフォン出荷台数はまだ2.7億台で、Android 2.1を搭載したNexus Oneが発売されたばかりだった。ちなみに、パズドラがリリースされたのがその2年後である。この数年で、急激にモバイルファーストが進んだことが分かる。そして2017年、世界のスマートフォン出荷台数は14.7億台に到達した。

その流れが、転換期を迎えた。

2016年4月28日、Googleの新CEOサンダー・ピチャイ氏は、"Mobile First"から"AI First"に移行すると宣言したのである。

先の話を考慮すれば、その影響は計り知れない。Googleが何を考え、何を目指しているのか、我々は注視する必要がある。それを知るための絶好の機会が、2017年10月4日に開催された「Made by Google」というイベントである。

CEOのサンダー氏は、「AIの進化の方向性」として、次の4つの観点を掲げた。


 1.Conversational, sensory(会話型、感覚的)

  人と会話をしているような感覚でAIとやりとりできる

 2.Ambient, multi-device(周囲、マルチデバイス)

  周囲の複数のデバイスに広がり、常にアクセスできる

 3.Thoughtfully contextual(文脈理解)

  その状況、その人に適した、タイムリーな情報を提供できる

 4.Learns and adapts(学ぶ、適応する)

  その人の行動を学び、先回りした適切なビューを表示できる


これらは単なる絵空事ではない。実際にGoogleは、「AI + software + hardware」の考え方のもと、Google Homeを筆頭に、製品化にまで落とし込んでいる。

例えば、本イベントでは以下のようなハードウェアが発表された。


Pixel2

オリジナルのAndroidスマートフォンで、画像検索機能「Google Lens」が初めて搭載されている。カメラをかざすだけで、その対象が何なのかAIが理解しアシストしてくれるのだ。例えば、花を映せば名前を教えてくれ、レストランの看板を映せばそのレビューを表示してくれ、ルーター裏の接続情報を映せばWiFiに接続でき、といった具合である。

Pixel Buds

リアルタイム翻訳が可能なワイヤレスヘッドホンで、相手の言葉を自国語に変換し、自分の言葉を他国語に変換できる。デモ動画を見る限り、ほぼリアルタイムで外国人と意思疎通できるようになりそうだ。

Google Clips

ファミリー用の小型カメラ。AIが人物を自動で認識し、笑顔の瞬間など、重要な場面を自動的に記録する。AIが状況判断し、勝手に映像を記録するのである。

 Nest Hello

子会社が開発したドアベル。親戚や友人などよく家に来る人物の顔を記憶しており、その人物が玄関に来たことを、室内のデバイスで教えてくれる。



これらの製品が普及すれば、"Mobile First"と同様、世の中は一変するだろう。

2018年5月には、「Google I/Oカンファレンス」という年に一度の開発者向けカンファレンスが予定されている。そこでもまた、新たな発表があるかもしれない。引き続き、Googleの動きを注視していきたい。


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