アニメ業界で相次ぐICO、仮想通貨はアニメの新たな資金調達法となるか

アニメ業界におけるICOの動きが盛んだ。

ICOの正式名称はInitial Coin Offering(新規仮想通貨公開)。「トークン」と呼ばれる仮想通貨を発行する資金調達手法である。

昨年12月から今年1月にかけての僅か一ヶ月ほどの間に、海外向けアニメメディア・ECサイト「Tokyo Otaku Mode」主催の『オタクコイン』、アニメ監督山本寛氏主催のアニメーション制作スタジオ「Twighlight Studio」の『トワイライトコイン』、コンテンツ企画制作販売を行う「クリエイティブフロンティア」の『Anicoin』など、三つのICO実施計画が相次いで発表された。


90年代以降のアニメは、主に製作委員会方式と言われる手法で作られてきたが、今回発表が相次いでいるICOは、それに代わる新たなコンテンツファイナンス手法となりうるものである。

簡単に言ってしまえば、これまで複数の企業が「製作委員会」のメンバーとなり出資する形式で作られてきたアニメを、ファン個人が、作品や制作スタジオに紐づいた仮想通貨を購入したりプロジェクトに投資することにより、企画・制作段階から直接支援することが可能になる。

その意味ではICOはクラウドファンディングに近いが、クラウドファンディングとの違いは、購入したトークンが値上がりした場合にそれを売却し、値上がり益を獲得することができる点だ。クラウドファンディングの場合には、純粋にプロジェクトを応援しようとするコアファンが主要なサービス利用者層だったのに対し、ICOでは投機目的のより幅広い層が投資に参加することが見込まれる。

こうしたアニメ業界でのICOは、作品制作を目標としたものだけにとどまらない。

『オタクコイン』はアニメ製作委員会やアニメ制作会社への資金提供の他、海外アニメファンが日本のアニメイベント物販での決済通貨として利用できる等のサービス展開も検討している。

また、アニメ関連のICOの動きとしてはこの他に、コスプレイヤー向けのグローバル写真投稿SNS「AMPLE!」を運営するAMPLE社が、他社に先んじて2017年11月11日からトークン「AMPLE! コイン(=ACO)」の一般販売を開始、6158.9ETH(イーサリアム)を調達している。コスプレを主軸としつつ、こちらもアニメ関連のサブカルチャー領域での支払い手段となることを目指しているという。


制作手法改革、クリエイター活動の直接支援、海外ファンからの投資促進など、アニメ業界に大きな変化をもたらす可能性を秘めたICO。

その多くは2018年前半のトークンセールス実施を予定しており、今後も目が離せない。


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